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若手舞踊公演 SUGATA [舞台]

3月25日(日) KAAT神奈川芸術劇場
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今年で4回目となる、藤間宗家監修による、鷹之資、玉太郎を中心とした舞踊公演。宗家勘十郎に菊之丞ら強力な助っ人を得ての公演だが、年々たくましくなった二人がまぶしいくらい。
今年は舞踊「二人三番叟」と「通し狂言「雙生隅田川」」を上演。

どちらも基本衣装を着けない素踊り。「二人三番叟」では、鷹之資君の踊りは10代とは思えぬ下半身の安定とぶれない体幹が素晴らしい。

「雙生隅田川」
宗家勘十郎が女形班女の前。化粧もせずに、母性溢れる情を見せる。
悪役の執権勘解由と猿島惣太実は淡路七郎俊兼後に七郎天狗を菊之丞。普段はんなりとしたイメージの美男菊之丞さんの悪役!これがなんとも色気もあって格好いい。

ゲストの種之助が惣太女房と鯉の精。女房でのしっとりとした女形ぶりに、去年の双蝶会でのおとくの勉強が生きているのが見られて嬉しい。宗家と二人での踊りもあって見せ場をもらっていた。鯉の精では溌剌とした立ち回りを見せ、対照的な二役をこなした。種ちゃんの踊りはほんとに気持ちが良い。

鷹之資と玉太郎は吉田家の家来で、どちらもキビキビとして、最後の鯉との立ち回りも気迫があって見せる。三人で宙乗り(と言うか、宙づり?)もあって、本水こそ使わないが迫力満点。

常連の花柳凜が吉田家に祟る天狗。美しく恐ろしい。
双子役の子供さんも上手だった。

澤瀉屋の公演で観たことがあるがあの登場人物も多く仕掛けも多い芝居をどうやって、と思ったらまあいろいろびっくり。宗家天才。衣装を着けなくても、舞台装置らしい装置がなくても、工夫次第で物語の世界を見せることはできるんだな。

ともかく、お目見えから見ている鷹玉の二人がこんなに大きくなって、とそれだけでも胸いっぱい。
鷹之資が4月から大学生となることもあって、今回が最後だそうだが、何か形を変えてまたやってほしいな。
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