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奇才―江戸絵画の冒険者たち― [美術]

お久しぶりでございます。
ただでさえ更新が滞っていたところへご存じの通りの状況で、記事にするような観劇も展覧会も全てなくなって3ヶ月ばかり。。。
ここへ来てやっとちらほら再開され始めた美術館が、、、!
ということで、また閉まってしまってはいけないと、早速一つ行ってきました。

奇才―江戸絵画の冒険者たち―展
江戸東京博物館
https://kisai2020.jp/index.html

本来4月から始まる予定だったのが、延びに延びて6月2日からやっと開始。本当は前後期で展示替えもあったのが後期のみとなってしまいましたがそれでも開催されただけましかも。
入口で検温、アルコールで手を消毒してから入場。再開初日、平日とあって空いていた。他の人との距離をそんなに気にせず観られて良かった。

さて、江戸絵画の奇才、というフレーズは何年も前からブームのように使われてやや食傷気味。
今回取り上げられた絵師も、おなじみの若冲や蕭白、蘆雪などが名を連ね、正直新鮮味はないのも事実(なんて贅沢な)。
ただこの展覧会ではそういうビッグ・ネームだけではなく、比較的マイナーな、江戸や京以外で活躍した絵師もあったのは嬉しい。2年前に千葉美であった「江戸諸国絵師めぐり」で始めて知った絵師も多く出品。

山雪.jpg
狩野山雪「寒山拾得図」
大御所は食傷気味、とは言え、やはりこの強烈さは奇才。

蘆雪.jpg
長澤蘆雪「寒山拾得図」
同じ寒山拾得だが蘆雪の方が脱力したユーモラスさを感じてしまう。

脱力系なら中村芳中や耳鳥斉も楽しい。

芳中.jpg
中村芳中「人物花鳥図鑑」より
単純化された鹿がほんわか。琳派風の樹木の美しさとのアンバランスというか絶妙のバランスというべきか。

鴻山.jpg
髙井鴻山 「妖怪図」
鴻山は小布施の人で北斎と親交があった。妖怪図を多く描いているが鴻山のオリジナルでどこから発想を得たのか、摩訶不思議。

楊谷.jpg
片山楊谷「竹虎図屛風」
寅の絵は数々あれど、こういう毛並みの描き方は他で見たことがない。なんだかハリネズミみたい。毛がツンツン立ってて触ると痛そう。

その他総勢30人以上の絵師。あまり知られていない絵師もいるがどれも面白い。
「奇才」とは、とちょっと考えてしまう面もあるが、素人は深く考えずに素直に楽しんだ。
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リュカ

お元気でしたか?^^
by リュカ (2020-06-05 10:13) 

mami

リュカさん、ご無沙汰してます。忘れずにいて下さってありがとうございます。なんとか生きてます。(^^;)
by mami (2020-06-05 20:58) 

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