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古典×現代2020―時空を超える日本のアート [美術]

国立新美術館
https://kotengendai.exhibit.jp/index.html

外出自粛は解除になったけど、6月に体調を崩し、なかなか仕事以外の外出をする気力もなかった。
ここへ来てどうにか展覧会を見るくらいは大丈夫かな、と思って足を運んだ。
今はどこの美術館も時間予約制になっていて、混まずに見られるのはとりあえずありがたい。

この展覧会は、古典の作家と現代の作家を一人(一テーマ)ずつ組み合わせて、一部屋毎に区切って展示することで、古典に触発されたモダンアート、あるいは古いものと新しいものが響き合う、といった面白みを狙ったものだと思う。

私のような現代アートに疎いものには、申し訳ないがほとんどの現代作家は名前も知らない人でもちろん作品も初めて見る人の方が多い。
従って、この組み合わせが上手くいっているのかいないのかよくわからないものもあったし、正直つまらないものもあったのは事実。

素直に楽しめたのは、乾山×皆川明。乾山の色も形もデザイン性高い器とミナ ペルホネンブランドのポップなテキスタイルが調和してとても素敵だった。

わかりやすいのは北斎×しりあがり寿。北斎の富嶽三十六景を下敷きにした現代漫画風の絵がフフフと笑える楽しさ。絵だけでなく、アニメーションもあって、北斎(らしき人)が描きまくってるうちに自分の絵にのみ込まれていくような感じが面白かった。

建築家の田根剛が二つの仏像に照明を変化させてみせるインスタレーションも美しかった。明かりの当たり方で刻々と表情を変えるように見える仏像の厳かさ。

一方で、古典の作家の中には自然に沸き上がるものを絵なり形なりにしているように見える人がいるが、現代作家は先にこういうものを作ろうと決めてから作ってるように見えるものもあり、たぶん並んでいなければそういうことは思わなかっただろうな、とちょっと面白かった。
円空とか仙涯とかいわゆる作為を全く感じない。おそらく自分がアートを作ってる自覚すらなかっただろう。

とはいえ、展覧会の趣旨を理解できなくても、それぞれの作品だけを見ても十分楽しめる。少なくとも私は最後の蕭白の数点だけでも行った甲斐があった。


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リュカ

この展覧会はノーチェックでした。
コンセプトは面白そうですね。
時間予約制なので、展覧会が空いてるのが嬉しいです。
上野でも、ゆったり作品が観られました^^
by リュカ (2020-07-07 10:37) 

mami

リュカさん、こんばんは。
時間予約制だと、好きな時に行けないのはちょっと困りますが、混雑してないのは助かりますよね。
この展覧会、現代アートへのとっかかりにもなるかと思います。とは言いながら私はもっぱら古典の方を楽しみましたけど(^^;)
お時間ありましたら是非。
by mami (2020-07-08 00:41) 

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