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ジャコメッティ展 [美術]

国立新美術館
http://www.tbs.co.jp/giacometti2017/introduction/
CCF_000004.jpg

スイス生まれの彫刻家アルベルト・ジャコメッティ(1901-1966年)の展覧会。
名前は知ってるけど、個展は初めて。
ジャコメッティというと細長くて薄っぺらい像で知られる。でもそれにも大小のヴァリエーションがあって、小さいのはほんの数センチから大きい方は2メーター近いのもある。

1.jpg
大きな像(女:レオーニ)1947年 ブロンズ 167 × 19.5 × 41 cm
写真ではサイズ感がわからないが、ほぼ実物の人間の大きさ。これはこういう作品を作るようになった初期のものだという。その後のものとサイズやポーズは違っても、このひょろひょろとして薄い形はほとんど変わらないようだ。

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犬 1951年 ブロンズ  47 × 100 × 15 cm
人間だけでなく、犬もジャコメッティにかかるとこの通り。なんとも痩せ衰えて骨と皮だけになってしまったかのような哀れな犬。何故か人物像よりもリアルに感じられて悲哀が漂う。

ジャコメッティはモデルに大変な忍耐を要求したそうで、結果弟や妻などの親しい人が多くモデルを務めたらしい。そんな中、親しくなった日本人の矢内原伊作と言う学者がたくさんモデルになったというのが面白い。彼をモデルにした彫刻や素描画数点ずつ展示されていた。

また、彫刻はもちろんだが、ジャコメッティが残した素描や版画も展示されていて、こちらもなかなか興味深い。

3.jpg
犬、猫、絵画 1954年  リトグラフ
中に上記の「犬」も描かれている。デッサンは日課にしていたと言うことで、ささっと描かれた軽いタッチだが確かな技量。

暮らしたパリの街角を描いた版画があってこれが素敵だった。自分的には彫刻より版画が気に入った。

そういう素描、版画も含めてジャコメッティの全貌が見られる展覧会。
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