SSブログ

円山応挙展 [美術]

根津美術館
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html

tirasi.JPG
今年はなんだかあちこちで、開館何十周年記念というのを聞くが、根津も今年開館75周年なんだそう。この展覧会もその記念特別展。

素人の考えだが、日本の画家でいちばん「巧い」のは応挙だと思っている。

根津の応挙と言えば、これ。
1a.JPG
藤花図屏風(1776)
金箔地の豪華な屏風だが、琳派とは全く違う。薄墨で早書きのような枝と、繊細な花の房。背景の余白の方が圧倒的に面積を占める。だが寂しさはない。枝の墨の濃淡が、早い筆の動きのようで考え抜かれていて、花の一つ一つが写実的でありながら装飾的でもあり、しかしあくまで品良く美しく清々しい。

2a.JPG
国宝 雪松図屏風(1786)
三井記念美術館所蔵の、意外なことに応挙では唯一の国宝。前期展示のみだったが、上の藤花図と並べて観られて至福のひととき。
藤花図より10年後、さらに色数は少ない。だがダイナミックな枝ぶり、金に映える雪の白さ、と一見地味だが実は豪奢な絵だと思う。

今回の展覧会の副題は”「写生」を越えて”。
応挙の写実の腕前は素晴らしいが、ただ写生ではなくそこから先、が凄いと言うことだろう。

3a.JPG
牡丹孔雀図(1776)
とは言えこの孔雀の羽の描写の見事さと言ったら、空前絶後の写実力無くしてはありえない。この素晴らしい技術あってこそ、孔雀の生き生きとした姿が眼前に現れる。

4a.JPG
重要文化財 写生図巻より
動物だけでなく、あらゆる草花、木の葉などの写生がびっしり描き込まれた図巻。どれも舌を巻く几帳面さで描き込まれている。でもこのうさぎのもふもふ感といったら!

大きな屏風絵から、色紙大の小さな絵まで、どれも見応えがあって、さすが応挙と唸るものばかり。必見。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。