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ムーティ&シカゴ交響楽団 [音楽]

1月19日(火) 東京文化会館
チラシ.JPG

待ちに待ったムーティとシカゴのコンビによる来日。いつになったら来てくれるんだろうと首を長くして待っていた。

プロコフィエフ:交響曲 第1番 ニ長調op.25「古典交響曲」
ヒンデミット:弦楽と金管のための協奏音楽 op.50

チャイコフスキー:交響曲 第4番 ヘ短調 op36

コンビ初来日は期待を裏切らない素晴らしい演奏。シカゴはショルティと聞いて以来だから四半世紀ぶりだが相変わらずの輝かしいサウンドで圧倒する。音の密度が高く塊となって客席に迫る。その一方でppの音色は美しくメロディは思いっきり歌う。そのコントラストの強さに酔う心地。

それもムーティの卓越した統率力あってこそ。手綱を引き締めたり緩めたり、まさに自在な棒さばきでオケを制御する。煽り、歌わせ、揺さぶる。ちょっとでも気を緩めたら暴れ出す馬を乗りこなすかのよう。ムーティ・マジック健在。

1曲目はプロコの「古典」、ロッシーニ風の明るく軽快なメロディにプロコ流の鋭敏な表情が混じる、その入れ替わりが鮮やか。木管陣が流麗な音を聞かせて絶品。

2曲目は珍しいヒンデミットの金管と弦楽の協奏曲。木管を入れず、シカゴの金管セクションが文字通り超弩級の迫力。弦も負けじと力強く。でもちゃんと制御された輝かしさがヒンデミットらしいほの暗さと相俟って不思議な魅力を出した。

メインはチャイ4。躁鬱的に派手派手しいほどのうるささと、対称的にメランコリックで美しいメロディが交差する。緩徐楽章ではこんなきれいな曲だったっけ、と思うことしばしば。ムーティのオケを歌わせる力が見事に発揮され、ダイナミクスの豊かさが彩りを鮮明にして激しく心を揺さぶる名演。

アンコールはなかったが、それでも十分するくらい、がっつり聴いた!と言う満足感でいっぱい。
相変わらず背中からフェロモンでまくりのムーティ様健在で、感激。ムーティは死ぬまで枯れるなんてことないんだろうな、きっと。
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