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メネセス&ピリス デュオ・コンサート [音楽]

11月7日(土) すみだトリフォニー・ホール

マリア・ジョアン・ピリス[ピアノ]
アントニオ・メネセス[チェロ]

曲目
ベートーヴェン:ピアノとチェロのためのソナタ 第2番 ト短調 op.5-2
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 op.111

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調 BWV.1008
ベートーヴェン:ピアノとチェロのためのソナタ 第3番 イ長調 op.69*

アンコール:ショパン:チェロソナタ より第3楽章

ピリスは前にコンチェルトで聴いたことがあるが、メネセスは初めて。どちらかというと、メネセス目当てで行ったのだが、ピリスがそれはそれは素晴らしかった。

2曲目のソロ、ベートーヴェン最後のソナタ、第1楽章のの情念渦巻く力強さから一転、第2楽章は密やかな甘さを含んだ悲しみと優しさに満ちて、天国への扉をそっと開けるかのよう。諦観なのか、祈りなのか。晩年のベートーヴェンが闘いの多かった人生の終わりに到達した心境は。。。泣けた。

一方、巨漢のメネセス(小柄なピリスが肩までしかないw)は、もっとゴリゴリ弾くのかと思いきや、繊細で緻密な音楽。バッハの無伴奏は知的で淡い影をまといながらも澄んだ表情を聞かせる。雄渾とは違う、意外に繊細さを感じさせ、でも小さくまとまらずひろやか。

もちろん、デュオも良かった。
繊細なタッチで清潔な美音のピリスと、温かく穏やかな中にときおり厳しさも見せるメネセスが上手くブレンドされて、極上のベートーヴェン。
特に第3番の第3楽章、二人が対話するような掛け合いが親密さがあり愉悦に浸る。

アンコールのショパンはやさしく天上の響き。音楽の素晴らしさに酔った。極上のひとときだった。
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