SSブログ

久隅守景展 [美術]

サントリー美術館
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2015_5/display.html
逆境の絵師 久隅守景 親しきものへのまなざし
ちらし.JPG

久隅守景は狩野探幽の弟子で、早くから頭角を現し、探幽門下の四天王の一人と言われ探幽の姪を妻にするなど重用され活躍したが、子供の不祥事などがあって探幽の元を離れざるをえなくなり、その後はいわばフリーランスの画家として活動し、晩年は加賀前田家に招かれ、最後は京で生涯を終えたらしい。らしいというのは、生没年も墓もわかっていないからである。

と言う謎の多い画家にもかかわらず、作品は多く残っており、今回の展覧会はその生涯をたどり、また同じく画家となった息子と娘の絵も展示している。

作品はほとんどが水墨画か、ごく淡い彩色の着色画。山水図などは狩野派らしい格式高さを感じさせるが、目を引くのは庶民の生活を描いた四季耕作図の類。本人の好きなテーマだったのか、人気があって注文が多かったのかわからないが、同テーマの絵が数種類あった。

四季耕作図.JPG
四季耕作図屏風(部分)
人間はもとより、家畜などもしっかり描かれている。絵巻物みたいで楽しい。


納涼図2.JPG
国宝 納涼図屏風
庶民の普段の暮らしが描かれている。考えてみると、こういう題材が、屏風絵になってるのは珍しいかも。少なくとも狩野派ではないだろう。
しかし、この絵を国宝に選んだ人のセンスに脱帽。

優しいまなざしという点では、動物の絵が楽しい。剽軽なフクロウや虎の絵はユニークでユーモラス。

息子と娘も画家になった。娘の方が才能あったように見える。二人の絵も展示してあって、一家の展覧会の様子。

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。