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八月花形歌舞伎・夜の部 [舞台]

8月20日(月) 新橋演舞場

夜の部は実は見る気がなかったが、いろいろ評判を聞いて、話の種に見ておくかな~、と。

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慙紅葉汗顔見勢(はじもみじあせのかおみせ)
三代猿之助四十八撰の内 
 伊達の十役(だてのじゅうやく)
  市川海老蔵十役早替り宙乗り相勤め申し候
        口上        
仁木弾正/絹川与右衛門        
赤松満祐/足利頼兼       
土手の道哲/高尾太夫  海老蔵         
腰元累/乳人政岡      
荒獅子男之助/細川勝元           

渡辺民部之助  愛之助               
八汐  右 近              
京潟姫  笑 也               
松島  児太郎            
山中鹿之助  弘太郎             
山名持豊  寿 猿             
大江鬼貫  亀 蔵          
渡辺外記左衛門  市 蔵              
沖の井  家 橘      
三浦屋女房松代/栄御前  萬次郎

伽羅先代萩の世界を下敷きに、怪談の累を織り交ぜた話。見物は海老蔵の十役早替わり。
早替わりが売りの演目は、お染の七役にしても話そのものは深みがなく面白くはない。要は十役をどう海老蔵が演じ分けるかが眼目なのだが、まあ、はっきり言って笑うしかないでき。
まともに見られたのは道哲、仁木と男之助くらい。女形は全然形になっていないし、与右衛門、頼兼も男のくせに妙になよなよ。政岡は怖いだけ。勝元は口跡が単調だから、狐の講釈など山名でなくても退屈。
いったい誰がこれを海老蔵にやらせようと思ったんだろう。女形や与右衛門のあのファルセットヴォイスはどこから出てくるのだろう。ああしかできないなら頭を抱えるしかないし、わざとやってるなら天才的なコメディアンだ。

海老蔵はもう逆さに振っても猿之助みたいな器用さはないんだから、こういうのやったりファルセットヴォイス披露したりしてないで、荒事とか十八番とかにもっとしっかり取り組んでほしいと切に願います。

愛之助はすっきりとした忠義者。今月は昼夜ともきっちりした演技でとても良かった。
右近の八汐が憎々しげでなかなか。
笑也はやっぱり赤姫が一番似合う。その上海老蔵の累が一緒に出てくるから、笑也の上品な女形っぷりが際だって見えてしまった。

萬次郎の栄御前が良い。底意地の悪そうな、それでいて貫禄のある様子が立派。
亀蔵の鬼貫はやや三枚目風で軽い。
市蔵の外記が律儀者をかっちり。

なんかねえ、脇の人たちはしっかりやってるだけに、海老に付き合わされてるのが可哀想な気さえしてしまったわ。
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職務履歴書

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by 職務履歴書 (2012-08-28 10:24) 

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