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佳人礼讃展 [美術]

ホテルオークラ
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毎年夏にホテルオークラで開かれるチャリティー展覧会。今年のテーマは「佳人礼讃」。古今東西の女性を描いた絵を集めて展示。

第一章は肖像画。
と言っても、特に有名な人をモデルにした絵ばかりではない。モディリアーニ、キスリングなどの個性的な美女も並ぶ。
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岡田三郎助《支那絹の前》
画家の妻をモデルにした作品。着物も豪華。この着物と、背景の裂も高島屋資料館に保存されているというのも驚き。

第二章は美人画。
佳人というんだから当然美人画が中心。チラシは松園の「うつろふ春」。
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上村松園《三美人之図》
三人といっても三人目はほとんど見えないんだけど。姉妹なのか綺麗に着飾った女性達が優美。三つの傘が画面に動きを出して面白い。

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鏑木清方《さじき》(1945)
これ、歌舞伎座所有の絵なんですよね。以前公演の筋書きの表紙にもなってた。桟敷席で感激する母子。うきうきした様子が伝わってくる。

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伊東深水《楽屋》(1959)
同じ劇場が舞台でもこちらは出演者の方。女優なのか芸者なのか。玄人らしい艶な雰囲気が。

第三章は人物画の魅力。
いや、ここまでだって人物画なんだけど。と思わないでもなかったけど、物語性のある絵というくくりのような。
挿絵ではないが清方の「金色夜叉」や「雨月物語」などが並んで面白い。
このコーナーは西洋画も多かった。シャガールとかローランサンとかの夢の中の物語のような絵。

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ミレイ「聖テレジアの少女時代」(1893)
佳人というには幼い少女だが弟を連れて荒野に行こうとする聖女テレジア。ラファエル前派らしい繊細な描写が美しい。

ここでは多田北鳥による昭和20年代のキリンビールのポスター数点もあり、面白かった。

この展覧会、会期がいつも短くて油断してると行き損なう。今年ももう終わっちゃった。あまり宣伝してないのかな、いつ行っても空いててゆっくり見られるのは良いけど、もったいない気も。
図録的な冊子がたったの300円とか、太っ腹すぎる展覧会です。
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