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モーリス・ドニ展 [美術]

11月11日(金) 損保ジャパン美術館

チラシ.JPG

13日で終わってしまったのですが、ぎりぎり最後の夜間開館日に行ってきたので。
実はもっと前に一度金曜日に行ったら、夜間開館していなかった。以前は毎週金曜は開けていたのに。節電の影響かしら。会期末の2度の金曜だけは開けているとのことだったので、最後に行けたわけ。

モーリス・ドニ(1870~1943年)はポスト印象派、象徴派、ナビ派の画家の代表的な一人。(実を言うと私はいつも、ヴュイヤールとこの人を混同してしまう。)
ポスト印象派はゴーギャンやゴッホに代表されるような、大胆で強烈な色彩感覚を持った画家が多い気がするが、ドニはその点では大人しい。色だけでなく、題材や構図なども控えめで落ち着いた感じ。その上、今回の展覧会は、ドニが自分の妻と子供達を描いた絵を中心にしているので、展覧会全体がほのぼのとして暖かい雰囲気に包まれたものだった。

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「子どもの身づくろい」(1899)
母の顔が優しいですね。
何となく、浮世絵っぽくないですか。

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「プリウレの窓辺の受胎告知」(1916)
プリウレというのは、ドニ一家が住んだ家。敬虔なカトリック教徒だったドニは宗教をテーマにした絵が多い。なので、ドニのイメージにいちばん近いのはこういう絵。

チラシの絵は「家族の肖像」(1902)。
まさに絵に描いたような幸せそうな中産階級の家庭、と言う雰囲気。
でもその後、この絵に描かれた最初の妻が病死、数年後ドニは再婚、と言う中でも画家は家族を子どもを愛して描き続けている。

ドニのほぼ生涯にわたって描かれた家族の肖像の数々。テーマは家族でも、画家がその時々に挑戦していた技法も見られて、ある意味モデル代のいらない実験場だったのかも、と言う気も。

教会や邸宅の装飾画なども手がけたドニのデザイン性の感じられる絵もあり、単に子ども達の絵、と言うだけでなくドニの絵の基本をなすところが見渡せる気がした。
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