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北大路魯山人展 [美術]

1月18日 日本橋高島屋

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もう会期が終わってしまいましたが、最終日に駆け込みで見ることができました。
昨年が没後50年ということで記念の展覧会。
魯山人といえば美食家で、またその料理を活かす器を作った人。魯山人の前にも後にも、料理と器の両方を手がけて一流だった芸術家はいないのでは。
この展覧会ではその器の数々はもちろん、書や絵画など彼の制作活動の全容を見せてくれる。

中心はやはり器。魯山人のすごいのは、九谷風、志野風、備前風、などなど様々な様式の陶芸作品を作っていること。これは誤解を恐れずに言えば、大いなる素人だから出来たことで、本職の陶芸作家なら九谷なら九谷をずっと追求して行くところを、自分が興味を持った様式にどんどん挑戦していく自由さがあったからこそだろう。

展示では、器とともに、それに料理を盛りつけた美しい写真もあり、こんな素敵な器でこんな美味しそうなお料理をいただけたら幸せだろうなあ、と溜息が出るよう。ちなみにお料理はどれも「辻留」。こんなお皿ほしい、と思ったけど、私の作るような手抜き料理じゃもったいなくて盛れませんわ(苦笑)。

書もなかなかの見物。経歴を見ると、最初に世に出たのは書の方でだったらしい。達筆という感じではなく、文章や字によって自在に書き分けたおおらかな雰囲気がとても素敵だった。

絵の方も同様で、いわゆる文人画に通じるような、ほのぼのした絵が多くて楽しかった。

最後に特別展示されていたのは、ポルトガル船に飾られるために製作され、その後もずっとポルトガルにあった「桜」と「富士」という2枚の壁画。2010年が日本とポルトガルの修好150周年ということでその記念に、この展覧会のために57年ぶりに里帰りしたもの。
特に「桜」は幅約4メ-トルの大作で、花びらの部分は陶板や白蝶貝を使って華麗さを演出している琳派を思わせるもので、見応えがあった。
タグ:魯山人
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リュカ

最終日に見られたのですね!良かった(^▽^)
本当にこれ、見応えがありましたよね。
器に盛られた料理を想像したり
写真を見て、なるほど本当に引き立つわ~~なんて見入ったりして
楽しかったです^^
by リュカ (2010-01-24 22:02) 

mami

リュカさんに教えていただかなければ、見逃していたかもしれません。ありがとうございました~。デパートの展覧会って、会期が短いし、それほど宣伝してないことも多いんですよね。

器に料理に書に画に、ってほんとに多芸多才な人だったんですねえ。いろいろ見られて充実していました。
いつかあんなお料理いただいてみたいものです。

by mami (2010-01-24 23:54) 

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