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ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画 [美術]

3月31日 国立西洋美術館

http://www.ntv.co.jp/louvre/

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今東京では二つの「ルーヴル美術館展」をやっていてややこしいのだが、まずは上野の方を。
平日の午後だというのに20分待ちの行列。土日は推してはかるべき。うふぇ~、さすが「ルーヴル」のネームバリューは健在です。
こちらの展覧会は、17世紀のヨーロッパ絵画に的を絞ったもので、目玉はレンブラント、フェルメール、ルーベンスといったフランドルの画家達の作品。それに数は少ないがベラスケス、ムリーリョなどのスペイン勢も。ルーヴルなのにフランス絵画は少ないか。あ、ロランがいたっけ。

レンブラントa.JPG
レンブラント「縁なし帽をかぶり、金の鎖をつけた自画像」
まずは個人的に好きなレンブラント。まだ若い頃、自信たっぷりな自画像。制作年からすると27才頃らしいが、もっと中年に見える(笑)。晩年は不遇をかこつレンブラントだが、これはたぶん売れっ子の画家で有頂天な頃。金の鎖なんかつけて貴族ぶったスノッブぶりが微苦笑を誘うような感じ。でも陰影の付け方など、やっぱりさすがレンブラント。

フェルメール2.JPG
フェルメール「レースを編む女」
大人気のフェルメールはこちら。とても小さい絵で、人だかりの後ろから見るのは一苦労。柔らかな日差しの中一心不乱にレースを編む女と言うより少女のような女性が愛おしい。

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ロラン「クリュセイスを父親の元に返すオデュッセウス」
いかにもロランらしい、古代の背景の中に本来主題である登場人物は前景に小さく描かれている。正直言って、どれがオデュッセウスなのかよく判らない。でもロランが描きたかったのは人間じゃなくて、あくまで背景の古代風の建物や黄金色の空間。ロランの絵って、いかにも「泰西名画」というイメージ。

ベラスケス2.JPG
ベラスケス「王女マルガリータの肖像」
ベラスケスはたくさんの「王女マルガリータ」を描いている。これはいくつくらいかな、6,7才?まだあどけない王女様。今で言うお見合い写真替わりに描かれた絵。確かこの王女はウィーンにお嫁に行って、若くして亡くなってしまう。このマルガリータ王女の絵を見ると、ラヴェルの「亡き王女のパバーヌ」が浮かんでしまうのね。

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ラ・トゥール「大工ヨセフ」
ラ・トゥールは数年前同じ西洋美術館で「ラ・トゥール展」が開催されるまで知らなかった。というか、ファンタン・ラ・トゥールなら知ってるけどこれは印象派の画家で別人。こちらのラ・トゥールは、光を効果的に使った絵が得意で、これもその一枚。前回の展覧会でも見たような。手を透かして見えそうな灯りが印象的。

その他見応えある絵がずらりと並ぶ中、私的にいちばんのお気に入りはこれ。
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ハルス「リュートを持つ道化師」
フランス・ハルスはいわゆる世俗画の多い画家で、ちょっとお下品な庶民の様子を描いた絵などがよく知られている。これも道化師ということで身分の高い人ではないが、この生き生きとして屈託なさそうな笑顔に引き込まれる。王侯貴族の肖像画ではこんな表情は見られない。もちろん、絵の技術も超一流。この衣装や手の描き方の巧さ。やっぱりただ者じゃない。

混んでいても、比較的大きな絵が多いので、割と余裕を持って展示されていて見やすくなってはいるが、それでも人がたかるところではなかなか列が進まないのは仕方ない。展示数は71点と多くはないのでじっくり見てもそれほど時間はかからないが、気持ちに余裕を持って行かないとイライラしてしまいそう。

枝垂れ桃.JPG
これは美術館のお庭にあった枝垂れ桃。紅白の花が一緒の木から咲いているのが珍しい。お雛飾りみたいで可愛いですね。

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上野公園はお花見真っ盛り。

上野2.JPG
木によってはかなり満開に近いものもありました。
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