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東本願寺の至宝展 [美術]

3月25日

宗祖親鸞聖人七百五十回御遠忌記念 東本願寺の至宝展 日本橋高島屋
東本願寺_0003.JPG
吉右衛門さんの講演会が終わってまだ早い時間だったので、真っ直ぐ帰るのももったいなく、日本橋へ足を延ばす。

東本願寺は言わずと知れた浄土真宗の総本山で、地元では「お東さん」と呼ばれて親しまれているが、私は信者ではないこともあって行ったことはない。あまり観光地という風でもないしね。
今回の展覧会で、説明書きを読んで初めて、徳川家とつながりの強いお寺だったことを知った。幕末、14代将軍家茂、15代慶喜が上洛の折には宿舎ともなったそうで(二條城だけじゃなかったのね)、でもそのせいで蛤御門の変で焼かれてしまったのだとか。へええ、そうだったんだ。

そういうわけで展示品の中には、慶喜直筆書状や扁額なども。なかなか立派な書でした。
もちろん、宗祖親鸞聖人の御影や、蓮如上人の直筆書も。

また障壁画の類にも観るものが多く、と言っても度々の火災で幾多の美術品は失われてしまったようだが、残っている物の中には応挙、元信、永岳らの物がある。

中でも今回展示の応挙の「稚松図」「竹雀図」「老梅図」の三品は、初めて見たけれどほんとうに素晴らしいもので、無駄を一切排した大胆な空間の使い方に目を見張る。
「稚松図」では一本一本の松葉を丁寧に、しかし早い筆致で描き、とても写実的でありながらでもただの写生ではなく、やはり生きた絵とでも言うしかない。
同様なことは他の二図にも言えて、近づいて見るとサッサッと迷いなく描いたように見えるが、離れて見るとこの構図しかあり得ないというような完璧さに圧倒されてしまう。
全く、この応挙を観るためだけでも足を運ぶべき。
oukyo.JPG
老梅図

応挙を観た後では、明治時代に再建された時に描かれたものなどは、どうも見劣りがしてしまうが、当時の京都画壇を代表する画家達が筆を取ったという、華麗な襖絵なども展示されている。
また、棟方志功の描いた襖絵もあり、力強さに圧倒されるが、私などは小さな版画の「天女」の優美さの方に心惹かれた。
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