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ケラス&タロー デュオ・リサイタル [音楽]

Jean-Guihen Queyras (Vc) X Alexandre Tharaud (Pf) Duo Recital

11月17日 紀尾井ホール
ケラス.jpg
プログラム
プーランク : セレナード
プーランク : フランス組曲
デュティユー :ザッハーの名による3つのストローフ (チェロ独奏)
ドビュッシー :スケルツォ
ドビュッシー :チェロとピアノのためのソナタ
 ・・・・・休憩・・・・・・・・・
ラヴェル :高雅で感傷的なワルツ (ピアノ独奏)
プーランク :チェロとピアノのためのソナタ

アンコール 
ドビュッシー :レントより遅く
クライスラー :愛の喜び
チャコフスキー :感傷的なワルツ
ベルク :4つの小品 op.5 第3曲

毎年秋にすっかり恒例となったケラスの来日公演。今回、王子ホールでのリサイタルのチケットが、会員優先予約で申し込んだのに抽選で外れ、ええーっ、と思っていたら、ほとんど同じプログラムで紀尾井ホールでも公演があり、こちらは手に入れることができてホッとした。ケラスも人気が出てきたなあ。
去年のケラスは、バッハの無伴奏組曲を披露したが、今年はこちらも注目のピアニスト、タローと組んでのリサイタル。これまでにもアルバムで共演しているが二人での来日公演は初めて。この夏リリースされた二人のアルバムを中心としたオール・フランス物のプログラム。

ドビュッシーのソナタの他は、それほど有名とは言えない曲が多い。だが、繊細でやや硬質なケラスの音楽はこういった近代フランスの曲にはぴったりで、美しいメロディーの中にもちょっぴり毒というか、諧謔性が混じるプーランク、静かにまどろみを誘うようでいながら深い思いを抱かせるドビュッシーと、それぞれただ単に綺麗なだけではない世界を聴かせてくれた。
もちろん、ピアノのタローとの緻密なアンサンブルがあって初めて出来上がった、緊張感溢れる演奏だった。
二人とも、どちらかというと、比較的クールで知的な音楽性のようで、大袈裟な表現や甘ったるい歌い回しとは無縁。ロマン派の曲などでこのタイプの演奏だと「う~ん?」となるかもしれないが、この日のプログラムでは、まさにツボ、と言う感じで感嘆した。
また、デュティユーのソロ曲は、ケラスらしい、技巧を凝らした難曲ながら機知に富んだ現代曲を軽々と弾いてのけた。
タローはラベルの独奏でも、甘さに流されない、きりっとした味を聴かせて唸らせた。
アンコールでは、さすがに少し緊張を解いたか、リラックスした様子で小品をたっぷりと聴かせてくれた。
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