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ボストン美術館 ミレー展 [美術]

11月3日(月) 三菱一号館美術館
http://mimt.jp/millet/
ボストン美術館が所蔵するミレーの作品を集めた展覧会。いや、ミレーだけではなくて、同時代のバルビゾン派、フォンテーヌブローの森を描いた他の画家の作品も展示。バルビゾン派展、と言った方が正確だろう。

ミレーは昔から日本でも大人気。農民を描いた絵が親近感を呼ぶのだろう。今回出ているのもそういう絵がほとんど。この展覧会では「ボストン美術館の三大ミレー」が来日、と言うのが売り。《種をまく人》《羊飼いの娘》、それに《刈入れ人たちの休息(ルツとボアズ)》のことをそう呼ぶらしい。ふ~ん、そうなのか。

boston_02.jpg
ミレー 《種をまく人》 1850年
ミレーと言えばこれでしょ。それまで主題にされることのなかった、農民の労働を描いた、力強い一枚。美化することもなく、土臭く、しかし労働への敬意がある。

boston_06.jpg
ミレー 《木陰に座る羊飼いの娘》 1872年
"三大"の「羊飼いの娘」より私はこっちの方が好き。赤い帽子が効いていて、木漏れ日が優しい。

ミレーの他には、コローはもちろん、モネやクールベ、ルソーなどが描いたバルビゾンやフォンテーヌブローの絵が並ぶ。森の絵が多いので、ちょっとした擬似森林浴気分。
中でも、好きなディアズ・ド・ラ・ぺーニャが数点あって嬉しかった。

diaz.JPG
ディアズ・ド・ラ・ぺーニャ《祭りに向かうボヘミアンたち》1844年頃
この人にしては人がたくさん描かれてるかも……。それはともかく、ディアズ・ド・ラ・ぺーニャの絵の特徴の一つはこの色。他の人の描く森はコローをはじめ緑っぽいが、ディアズの絵は茶色っぽいのが多い気がする。秋なんだろうか。

ミレーと、ミレーを慕ってバルビゾンに集まった画家たち、またその後継者たちといった関連性も見える。
ミレー好き、バルビゾン派好きにはおすすめの展覧会。
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dezire

こんにちは。
私も東京の三菱一号館美術館で、米国のボストン美術館が所有するミレーの作品展をみてきましたので、私がしっかり見ていなかった作品に対してもご丁寧なご説明をいただき、興味深く読ませていただきました。
ミレーの絵画は、大地に根ざし働く農民の姿に日々の労働を慈しむ気持ちや、故郷を愛する心、身の回りの人々に対する慈愛を感じ、それが観る人の心に響き、温かい感情が心に芽生え、人を感動させるのではないかと思いました。

私はこの美術展で観た作品や過去に来日したミレーの代表作も含めて、ミレー絵画の特徴や魅力を整理してみましたので、読んでいただけると嬉しいです。ご意見やご感想など何でも結構ですのでコメントいただけると感謝致します。


by dezire (2015-01-09 17:21) 

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