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イスラエル・フィル演奏会 [音楽]

10月27日(月) 東京芸術劇場

ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲 ロ短調 op.3 No.10 RV580
モーツァルト:交響曲第36番「リンツ」
マーラー:交響曲第5番

指揮:ズービン・メータ

イスラエル・フィルを聴くのはずいぶん久しぶりだった。たぶん、前回は30年くらい前、バーンスタインと来た時。そうか、まだバーンスタインが生きていたんだね。でもメータもその頃既に巨匠だったと思うが、この人も息の長い人だ。

最初の曲はヴィヴァルディの協奏曲。正直言うとなんでイスラエル・フィルでこの曲をやるのかよくわからない。こういうのも出来るんですよ、ッてことかな。いや、演奏は上手かったけど。ソリストは全員団員らしく、プログラムには名前の表記なし。ヴァイオリンは4人とも女性で、ソリストらしい綺麗なドレス姿。演奏は、もちろん古楽器奏法などではなく、ごくオーソドックスなもの(だったと思う。)こちとら、ヴィヴァルディの協奏曲なんて全部一緒に聞こえる程度の耳なので、あれですが、まあいい曲ね、ということで。

2曲目のリンツも、奇をてらわず、美しい音楽。テンポも速過ぎず遅すぎず、良い意味で中庸とでもいうか。こういうモーツァルトをやるようになったことにメータの円熟を感じる。

でもやっぱり、凄かったのはマーラー。厚みのある弦に聞き惚れ、木管の美しさに息を飲み、金管の咆吼に圧倒される。実はこの日、席が最前列だったせいもあって、まさに音が頭上から襲いかかってくるようで飲み込まれるような気分。なので、全体のバランスなどはわかりにくかったのだけれど、とにかく音の洪水の中にいるようだった。それが余計にピアニシモの音を引き立てる。木管のソロ、綺麗だったなあ。3楽章のホルンは見事見事。そして4楽章のアダージェットのひそやかな美しさ。いや、とにかく圧倒された。

アンコールは、一転、マスカーニの「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲をしんみりと聴かせてくれた。

メータは、もう幾つになったんだろう。椅子にも座らず、元気そう。今年は、アバド、マゼールとおそらく同年代のマエストロが相次いで逝った後だけに、メータの健在が嬉しかった。
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ユキタロウ

>同年代のマエストロが相次いで

メータとアバドって、ほとんど同時にマーラーの2番で登場したという印象がありますね。シカゴ響とウィーン・フィル、当然歌手陣も違っていて二人がライバル関係に見えたのが懐かしいです。

若々しい感性のまま、メータには長生きしてほしいですね。
by ユキタロウ (2014-11-04 19:44) 

mami

ユキタロウさん、
そうでしたか、私マーラーは苦手なのでよく知らなくて。。。
メータはNYフィルの印象が強いです。
まだまだお元気で活躍していただきたいですね。
来年のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを振るそうですよ。嬉しいですね。
by mami (2014-11-04 21:51) 

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