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長谷川等伯と狩野派展 [美術]

11月15日(火) 出光美術館
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桃山時代の画壇で覇を競った等伯と狩野派に焦点を当てた展覧会。
狩野派の方がすでに時の権力者達の庇護を得て画壇の中心勢力として君臨していたところへ、越前からやってきた等伯がその実力でのし上がって、狩野派を脅かすまでの存在になっていく。
その二派の勢力争いを、屏風絵を中心とした作品で見比べていく趣向。

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桜・桃・海棠図屏風 狩野長信  
金箔をふんだんに使った豪華な絵。

狩野派の豪奢で大胆ないかにも権力者好みな画風に対する等伯の禅の世界さえ思わせる空間処理の洗練の極み。虎図のユーモア、竹鶴の優雅。
狩野派の雄、永徳の作品が出ていないせいもあり、この展覧会に限れば圧倒的に等伯の印象が強い。

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竹虎図屏風(右隻) 長谷川等伯
どこか可愛げさえ感じる虎の表情がユニーク。

一方、等伯の直筆に比べ、長谷川派筆の絵の質はかなり落ちる。
狩野派が一応の水準を保ち曲なりにも江戸時代を生き抜いたのに対し、等伯は後継者と期待した息子が早世し、弟子が育たなかった長谷川派の悲劇も感じた。
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コメント 2

リュカ

お。出光行ってきたのですね^^
長谷川派は等伯!!!ってなってしまいますよね。
なにせ息子さんが早くに亡くなってしまったのは本当に悲劇だったなと思います。
by リュカ (2011-11-21 07:32) 

mami

リュカさん、
長谷川派、というほどの勢力になる前に消えてしまった感じですね。
でもこの展覧会に出ている等伯の屏風絵はほんとに素晴らしいですよ~。
ぜひご覧下さいね。
by mami (2011-11-22 00:57) 

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