夏休み、久しぶりに海外に行ってきました。
行き先は、かねがね行ってみたいと思っていた、カンボジアのアンコール・ワットです。
学生時代の友人を誘ったらOKしてくれたので、二人でツアーに入っての旅行です。

日程は4泊6日。添乗員はつかず、現地ガイドさんの案内。
1日目は午前中に成田から日航でバンコクまで飛び、そこでバンコク・エア(プロペラ機だった)に乗り換えて(自力のトランジットはちょっとどきどき)、アンコール・ワットに近いシェム・リアップというところまでたどり着いたところで夕方。日本との時差は2時間。ホテルに直行してこの日は終わり。

いよいよ観光が始まったのは2日目。
いきなり「アンコール・ワットに昇る朝日を見る」ということで5時過ぎ(!)にホテルを出て遺跡へ向かう。途中でチケット・センターに寄って、顔写真を撮って3日間のスルーパスを作ってもらいます。夜明け前の5時半ごろなのに開いているのにもびっくりだけど、もうたくさんの人が来ていました。

そして念願のアンコール・ワットへ着きました。大きい。でもまだ暗くてよく見えない。

ちなみにこの時期カンボジアは雨期です。この日もちょっとどんよりしていて、ガイドさんも「いまどきは朝日は見えない日が多いんです」とのことでしたが、案の定朝日は拝めず。それでも真っ暗だった寺院がだんだん白んでくるのを見られただけでも、まあよかったかな。

いったんホテルに戻って朝食の後、いよいよ本格的に観光。
午前中は、アンコール・ワットよりも規模の大きなアンコール・トムを見に行きました。
ええと、まず簡単に説明しますと、「アンコール」はクメール語で「王家の都市」、「ワット」は「寺院」、「トム」は「大きい」という意味だそうです。
アンコール・トムはアンコール・ワットより後に造られた、アンコール王朝最盛期の都城だそう。


正面の南大門から入ります。参道の片側には仏像、反対側に悪魔像が綱引きをしている様子が。


どの建物も壁面はレリーフで埋め尽くされています。これは他のどの遺跡も共通。


最大の見所、バイヨン。四面に仏の顔を彫った塔が16も並んでそれは壮観。
仏様の顔はどれも一つ一つ違うのです。

人間と比べると仏様の顔の大きさがわかりますでしょうか。近くで見るとそれはそれはど迫力です。

バイヨン以外にも建物の遺跡はたくさん。


これは「ピミアナカス」といって、“天井の宮殿〟と呼ばれる建物。急な石段を登りますが、ここは木の補助階段がつけられていて、冷や冷やながらも何とか登れました。でも、この時まだ私もツアーの皆さんも、これがまだ序の口だということを知らなかったのでした....。


「象のテラス」象をかたどった彫刻、レリーフがたくさん。

遺跡観光はひたすら歩きます。ただでさえ暑いし、汗だくで日焼け止めもファンデーションもあっという間に落ちてしまいます。
昼食後は一度ホテルに戻って休憩。カンボジアの人はお昼寝が習慣。真昼間は暑くで出歩く気になれないのでしょう。私たちもシャワーを浴びて着替えるのが日課になりました。

さて、午後は又観光で、朝行ったアンコール・ワットを今度は詳しく見て回りました。


寺院の周りには幅が約190メートルもあるお堀があります。参道から続く橋を渡って入ります。

三重の回廊に囲まれた塔を中心とした寺院ですが、先ずいちばん外の第一回廊のレリーフが美しくて見事!これだけでもじっくり見るには時間がいくらあっても足りないくらい。

描かれているのは「マハーバーラタ」の世界だそう。


壁面いっぱいレリーフで埋め尽くされています。


第二、第三の回廊を通って、中央祠堂へ。またまた急な階段を登っていきますが、危険なためか一度に登れる人数を制限しているので、30分くらい並んで待ちました。


上から眺めた参道の方。周りは緑一色で、壮大な眺めです。ゼイゼイ言いながら登った甲斐がありました。

しかし、階段はまだ終わりではなかったのです。
この日のスケジュールは、今度は「アンコール・ワットに沈む夕日を眺める」。朝日もダメなんだから、無理だっつーの(笑)。でも一応近くのプノン・パケンという丘に登り(徒歩20分くらい)、頂上に着いたと思ったら、また塔が...!


ここまで、単に階段といってきましたが、どの遺跡もそんじょそこらの階段とは違うんです。幅が20センチもなく、一段の高さが30センチくらい(?)。なのにどこもほとんど手すりもない、恐ろしい階段。半分ロック・クライミングみたいに手を使ってよじ登るという感じ。ガイドブックに軍手が要ると書いてあったのがようやく理解できました。
暑いし、怖いし、もうほんとに大変でした。

上からの眺めはやっぱり良かったですよ~。でもまたまた案の定夕日は拝めませんでした...。


丘の上り下りを象タクシー(?)に乗っていくことも出来ます。よっぽど頼もうかと思いましたが、揺れると聞いてやめました...。

夕食は、伝統舞踊の「アプサラ・ダンス」が見られるレストランで。タイやインドネシアの舞踊と似ているのかな?



女性ダンサーの衣装がとてもきれい。ストーリーがあるみたいだが、あまり良くわからなかった。

こうして長い長い1日目が終わりました。
やれやれとホテルに戻ってくると、なんだか様子が変。おまわりさんや兵士がうろうろ。バスも車寄せまで行かせてもらえず、門のところで降ろされ...。
なんと、私たちが泊まっているホテルにカンボジアの首相がこの日からお泊りになるという。そんな超一流のホテルではなかったんですが、何でも首相とこのホテルのオーナーが親友だとか。おかげで、宿泊客もいちいち入り口で空港の手荷物検査みたいなX線チェックを受ける羽目に。とほほ。エレベーターも時間によっては使わせてもらえなかったり、ちょっと大変な目に遭いました。(といっても部屋は二階でしたからいいんですけど。と思っていたら、翌日から筋肉痛に襲われました)。

怒涛の遺跡めぐり(?)はまだ翌日も続きます。