2月3日(日) 戸栗美術館
http://www.toguri-museum.or.jp/tenrankai/index.php#page_top


渋谷の戸栗美術館に初めて行ってきた。
文化村の裏へ抜けると、渋谷の喧噪が嘘のような静かな松濤のお屋敷街。観世会館の近くにある小さな陶磁器専門の美術館。

鍋島展は何度か他の展覧会で見ているので、初めて見る文様は少なかった。鍋島は藩窯で献上品として焼かれたため、厳しい規格があったから文様もある程度パターンが決まっていたのだろう。


「色絵 松竹梅文 皿」 鍋島 江戸時代(17世紀末~18世紀初)
鍋島と言えば、一番最初に思い浮かべるのがこういう文様かな。

形や大きさもだいたい決まっていて、皿だと三寸、五寸、七寸など。
使われる色も決まっていたようで染付をベースとし、赤・黄・緑の合計4色。それに時々青磁が用いられることも。
でもそういった制限を逆手にとって、ようようなヴァリエーションを生み出したセンスが素晴らしい。今見てもちっとも古臭くなく、そのまま食卓に載せられそう。


色絵 七宝菊文 稜花皿 白の地のところに型押し紋がある比較的珍しいデザイン。


色絵 石楠花文 皿 透明感のある白に赤や青が映える美しい優品。

最高級の献上品(将軍家へも献上された)とは言え、飾るためではなく実際に食器として使用されてきたのが鍋島の特徴。だから今でもすぐ使えそうだし、ほしくなってしまう(笑)。

日曜の午後に行ったが、人も少なくてじっくり観ることができた。渋谷にお買い物にでも行ったらついでに足を運んで下さい。ゆったりした気持ちになれますよ。