Bunkamuraザ・ミュージアム
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/08_renoir/index.html

印象派の画家ピエール=オーギュスト・ルノワールと、その息子で映画監督のジャン・ルノワール。
ジャンの映画の場面から、父の作品の影響や父へのオマージュを読みとろうとする、画期的な展覧会。

私などは映画に疎いので、ジャンの作品は一つも観たことがないが、会場ではピエールの絵と並んで、ジャンの作品の何点かの一場面が映写されて、なるほど確かに絵をそのまま映像化したのかと思われるようなものもあって興味深い。
ただフランス語の映画なのに日本語字幕がついていないのがいささか不親切。まあ、それぞれ数十秒ずつくらいしか流されず、ただ画面を見せたいだけだからそれで良い、と言うつもりなのだろう。

たとえ映画に興味がない人でも、父ピエールの作品だけの展覧会としても、なかなか充実した内容。
私自身は、ルノワールの絵は特別好きな方ではないが、初期から晩年まで一貫して美しい色彩に彩られた彼の絵には見る人を幸せな気分にさせる、暖かい雰囲気が溢れているように感じる。