この頃の読書 [読書]
久しぶりの読書の記事を。
近頃、古典の新訳ブームとかでいろいろ話題になってますが、私も元々日本人作家のより、外国の小説の方が好きなこともあり、いくつか続けて読んでいます。
村上春樹訳のチャンドラー「ロング・グッドバイ」
同じく村上訳フィッツジェラルド「グレート・ギャツビー」
亀山郁夫訳ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」
野崎歓訳スタンダール「赤と黒」
どれもすごく面白いです。
もっとも「カラマーゾフ」なんて、通勤電車の中だけで読んでたら、2ヶ月くらいかかっちゃたけど。
問題はですね。
「ギャツビー」以外は全部若い頃に読んだことがある。いや、読んだはず。
なのに、全然覚えてない!
「カラマーゾフ」はさすがにインパクトが強かったのか、多少覚えていたけど、「ロング・グッドバイ(長いお別れ)」なんて、ミステリーなのに真犯人を覚えていなかった!
ま、おかげで面白く読めたけど、さすがにこの記憶力のなさはやばいんじゃないかと思う今日この頃です。
とは言え、再読に耐える古典の力ってやっぱりすごいな~、と素直に思います。
村上春樹は他にもまだ新訳を出すようなので、ちょっと追っかけてしまおうかと思っています。村上さんって、文章は好きなんだけど、小説は荒唐無稽でついていけないのよね。
フィッツジェラルドは、「バビロンに帰る」のような短編集の方がひねりが効いていて好き。
いろんな人が言っているように、ほんとにすらすら読める訳文。ただ欲を言えば、すらすら読めるが故に、例えば「大審問官」のところなど、前に読んだときは解りにくくて読んでは前に戻りしつつ読んだ記憶があるが、それがないために読み飛ばしてしまう危険があるかも。確か前は何ヶ所かで感動して泣いたけど、今回は泣かなかった。単に歳のせいだろうか。
亀山氏は今度は「罪と罰」を翻訳中とか。これも楽しみ。
これこそ、主人公の名前以外何も覚えていなかった。ほんとに読んだことあったのか?
初めは主人公のジュリアンが鼻持ちならない気がしたのに、だんだんそうでなくなって、最後に牢獄に入ったあたりでは気高くて愛おしく感じられた。スタンダールってすごい。
先月だったか、亀山氏と野崎氏のトークセッションがあって、新聞紙上に内容が載っていたが、ドストエフスキーはおそらく「赤と黒」を読んでいただろうと。言われてみればクライマックスの裁判のシーンなど、影響も感じられて面白い。
映画化もされたベスト・セラー。確かに面白かったが、主人公を含め登場人物が類型的。肝心の犯人探しも偶然任せっぽくてイマイチ。
正編と同じく奇想天外な仕掛けで悪と対決する一味の活躍を描くが、この続編では登場人物の来歴が色濃く影を落とす、ある意味スピンオフとも言える内容なので、正編ほど手放しで面白く読めない嫌いがある。終わりも暗くて、救われない感じなので、読後感としてはあまりよくない。
レイ・ブラッドベリを思わせる、日常に潜む異世界、と言う感じ。ちょっと怖いもの、ユーモラスなものなどいろいろ。
エッセイのような小説のような、不思議な味わいなのは、いつもの堀江ワールド。何かを声高に言うわけでもないのに、じんわり心に染みてくる堀江さんの文章が好き。
近頃、古典の新訳ブームとかでいろいろ話題になってますが、私も元々日本人作家のより、外国の小説の方が好きなこともあり、いくつか続けて読んでいます。
村上春樹訳のチャンドラー「ロング・グッドバイ」
同じく村上訳フィッツジェラルド「グレート・ギャツビー」
亀山郁夫訳ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」
野崎歓訳スタンダール「赤と黒」
どれもすごく面白いです。
もっとも「カラマーゾフ」なんて、通勤電車の中だけで読んでたら、2ヶ月くらいかかっちゃたけど。
問題はですね。
「ギャツビー」以外は全部若い頃に読んだことがある。いや、読んだはず。
なのに、全然覚えてない!
「カラマーゾフ」はさすがにインパクトが強かったのか、多少覚えていたけど、「ロング・グッドバイ(長いお別れ)」なんて、ミステリーなのに真犯人を覚えていなかった!
ま、おかげで面白く読めたけど、さすがにこの記憶力のなさはやばいんじゃないかと思う今日この頃です。
とは言え、再読に耐える古典の力ってやっぱりすごいな~、と素直に思います。
村上春樹は他にもまだ新訳を出すようなので、ちょっと追っかけてしまおうかと思っています。村上さんって、文章は好きなんだけど、小説は荒唐無稽でついていけないのよね。
フィッツジェラルドは、「バビロンに帰る」のような短編集の方がひねりが効いていて好き。
いろんな人が言っているように、ほんとにすらすら読める訳文。ただ欲を言えば、すらすら読めるが故に、例えば「大審問官」のところなど、前に読んだときは解りにくくて読んでは前に戻りしつつ読んだ記憶があるが、それがないために読み飛ばしてしまう危険があるかも。確か前は何ヶ所かで感動して泣いたけど、今回は泣かなかった。単に歳のせいだろうか。
亀山氏は今度は「罪と罰」を翻訳中とか。これも楽しみ。
これこそ、主人公の名前以外何も覚えていなかった。ほんとに読んだことあったのか?
初めは主人公のジュリアンが鼻持ちならない気がしたのに、だんだんそうでなくなって、最後に牢獄に入ったあたりでは気高くて愛おしく感じられた。スタンダールってすごい。
先月だったか、亀山氏と野崎氏のトークセッションがあって、新聞紙上に内容が載っていたが、ドストエフスキーはおそらく「赤と黒」を読んでいただろうと。言われてみればクライマックスの裁判のシーンなど、影響も感じられて面白い。
映画化もされたベスト・セラー。確かに面白かったが、主人公を含め登場人物が類型的。肝心の犯人探しも偶然任せっぽくてイマイチ。
続巷説百物語 (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE)
- 作者: 京極 夏彦
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2003/08/26
- メディア: 新書
正編と同じく奇想天外な仕掛けで悪と対決する一味の活躍を描くが、この続編では登場人物の来歴が色濃く影を落とす、ある意味スピンオフとも言える内容なので、正編ほど手放しで面白く読めない嫌いがある。終わりも暗くて、救われない感じなので、読後感としてはあまりよくない。
レイ・ブラッドベリを思わせる、日常に潜む異世界、と言う感じ。ちょっと怖いもの、ユーモラスなものなどいろいろ。
エッセイのような小説のような、不思議な味わいなのは、いつもの堀江ワールド。何かを声高に言うわけでもないのに、じんわり心に染みてくる堀江さんの文章が好き。
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