東京国立博物館
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名作と言われる作品はどれも突然生まれたのではなく、先行作があってその影響を受けて誕生したのだ、と言うコンセプトで様々な作品の系譜を見せてくれた展覧会。

例えば仏像。中国から伝来した仏像がまずあって、それに倣って作られた国産の仏像が次第に広がっていく。

例えば雪舟。自ら明に渡り彼の地の絵画を吸収。

例えば若冲。あの奇想の画家と呼ばれる若冲もいきなり若冲になったわけでなく、中国の宋元画を模写して学んだ。

美術作品同士の繋がり以外にも、源氏物語や伊勢物語から生まれた作品の数々。
また、江戸時代初期の風俗画から師宣の見返り美人への系譜。
北斎の風景画から岸田劉生へ、そして最後に中国の寒山拾得から劉生の麗子像へと言う思いがけない繋がりで締めくくる。

若冲と、等伯の松林図が目当てで行ったけど、第一室の仏像群に心奪われ、その後もどれも素晴らしい作品ばかりで、結局前後期両方見に行った。