10月8日(木) NHKホール

曲目
ドビュッシー : 牧神の午後への前奏曲
ラヴェル : ピアノ協奏曲
ベルリオーズ : 幻想交響曲

今期からN響の首席指揮者に就任したばかりのパーヴォ・ヤルヴィとN響の演奏会を早速聴いた。
プログラムはフランスものばかり。パリ管を振っていたヤルヴィだからお得意?

ラヴェルのソロは、ジャン・イヴ・ティボーデ。久しぶりに聴いた。若い頃はイケメンで貴公子だったけど、今はそれなりにお歳を召して、ダンディなおじさんになっていた。でも音楽は洗練された繊細な表現とスタイリッシュな感覚がこの曲にぴったり。華があって素敵。
(しかし、この曲の第3楽章のメロディがゴジラのテーマに聞こえるようになってしまって困っている。)

ベルリオーズの幻想はヤルヴィの統率力が遺憾なく発揮され、オケもよく応えてぐんぐんと推進力のある演奏。叙情的な部分と、力強い部分ときっちり変化がついて、メリハリがあり、だが大仰でもなく美しい。
N響、良い指揮者を迎えたな。良いコンビになりそう。新時代の幕開けを感じた。

とは言え、良いホールが増えた現在、NHKホールでクラシックを聞くのはいささか辛い。この日も、ほんとうはもっといい音なんだろうなあ、と頭の中で3割増しに変換しながら聴いていたが。