6月25日
すみだトリフォニーホール

プログラム
* J.S.バッハ作曲(エルガー編) / 幻想曲とフーガ ハ短調 BWV 537
* ハチャトゥリャン作曲 / 交響曲第3番ハ長調『交響詩曲』
* J.S.バッハ作曲(レスピーギ編) / パッサカリア ハ短調 BWV 582
* レスピーギ作曲 / 交響詩『ローマの祭』

指揮:下野竜也

会社に来た招待券が回ってきて、久しぶりに新日フィルの演奏会へ。このオケは、特に管楽器パートが良いので、在京オケの中でも好きなところ。
でもね、いつも思うんだけど、どこのオケも定演のプログラムって渋すぎない?
まあ、定演は文字通り定期的に来るお客さん相手だから、いつもベートーヴェンやブラームスなどメジャーな曲ばかりやるわけにいかないのはわかるんだけど。今回のも、もう、はなから初心者は相手にしてません、のプログラム。ひえ~、最後の「ローマの祭」以外知らないんですけど。

いやあ、とっても「うるさい」演奏会でした。あ、けなしてるんじゃないんです、ごめんなさい。音量がすごかったの。
とにかくオケが大編成で、ハチャトゥリアンなんてトランペットが15人も並んじゃう。その上オルガン付き。(ペットはオルガンとステージ奥というか上というかのバルコニーに並ぶ)。音楽がまさに炸裂するという感じ。

同じバッハを素材にしたエルガーとレスピーギ。エルガーはちょっと凝り過ぎかな?いじくり回してる感じで面白くなかった。やはりレスピーギの方がオーケストレーションが洗練されていて巧い。

ハチャトゥリアンは、爆走する中に、時々民族色のあるメロディーが顔をのぞかせるのがいかにも「剣の舞」の作曲家という感じで、起伏に富んでいて面白い。

「ローマの祭」もトランペットが客席で賑やかにファンファーレを聴かせる。せっかくエキストラを呼んだんだから1曲じゃもったいないという選曲か?(笑)これはおなじみの曲だが、生で聴いたのは初めてかも。オーケストラの曲には、CDで聴いても良さや面白さが全然伝わらない曲というのがあるが、これもその一つだと思う。その冒頭のファンファーレにしても、管打楽器の使い方にしても、目で見てホールで聴いて初めて、そうだったのか、と思うことしきり。
絢爛たる音の洪水の間に、ひっそりとマンドリンのソロが入る妙。さすがつぼを心得たレスピーギの音楽。

オケは管打セクションが大活躍。ソロもいっぱいあって、妙技を聴かせてもらって満足。
指揮者の下野さんは体を目一杯使ってエネルギッシュな指揮振りで、これらの一つ間違うと収拾がつかなくなりそうな音楽をしっかりまとめていた。

最近は、クラシックは室内楽が主であまりオケに行かないのだが、久々にオケのこれでもかの大音量の中に浸って、これはこれでやっぱり面白いな、と思った。自分としては、生音では今まででいちばん「うるさかった」です、はい。

それにしてもオーケストラの定演って、年配の男性客率がどこも高いのは不思議。