2月1日 東京国立博物館
http://www.myoshinji2009.jp/


冬らしい晴天の日。風が強くて寒いので、並ぶのは嫌だなあ、と思いながら博物館に向かった。
でも日曜だけど、まだ会期初めのせいかそれほどの混雑ではなく、すんなり入場。

妙心寺は京都にある由緒ある禅寺。と言っても行ったことはないけれど。
実のところ、私は禅には無知無関心なので、正直に言うと行くかどうか迷った展覧会。
でも、長谷川等伯や狩野派の障屏画も多く出ているらしいのでやっぱり足を運ぶことにした。

展示前半は、関山慧玄を初め歴代の住持などの肖像画や書が中心。この辺は軽く流して観る、つもりだったんだけど、書がね、やっぱりいいんですよ。私みたいなド素人が観ても。

たとえばこれは国宝 宗峰妙超墨蹟 関山道号
何というか、こせこせしてないというか、上手い下手とか言う次元じゃない感じ。
この他にもいろいろな高僧の「遺偈(ゆいげ)」と言って死を前にして悟りの境地を書き残した書など、意味はほとんど解らなくても、何となく圧倒されるような気がした。もちろん、すごい達筆のものもたくさん。

さらに時代が下って江戸時代にはいると、有名な白隠が登場する。白隠の書画は何とも天衣無縫というか、悟りとか難しいことを突き抜けた磊落さとでも言うか。観ている方が微笑を誘われるような、でもほんとは深いものなんだろう。

「寿字円頓章」 何となくめでたい、ありがたい気がして思わず絵葉書を買ってしまった一枚。

ほんとは、他のただ「平常心」と大書きした書があって(誰の筆か忘れた)、その絵葉書があったら買って会社の机に飾っておこうと思ったのに売ってなくて残念(苦笑)。

とは言え、やはり観て美しいと思うのは多くの水墨画や障屏画。

これは狩野山楽の「龍虎図屏風」(2/8までの展示)
特に右隻の龍の顔と風雲が何とも言えない迫力。
左隻の虎の横に豹がいるのは、昔は豹が虎の雌と考えられていたからとか。この豹の斑点が、ただの丸じゃなくて花柄みたいで可愛いの。


こちらは等伯の「枯木猿猴図」右隻(これも2/8まで)。
(実物はもうちょっと白っぽかったと思う。絵葉書をスキャナでとるときれいに写らないんだな)
猿の愛らしさはもとより、目を引くのは木の枝の大胆に省略された描き方。もうほとんどモダンアートを思わせる。
展示替えが結構あるが、この2点が前期だったのでこれを目当てに行ったのだが、正解だったと思う。
(ちなみに、チラシ下部の絵は海北友松の「花卉図屏風」の一部でこちらは後期展示。花の絵より龍虎図を選ぶ私って一体…?)

他にも狩野山雪の「老梅図襖」、螺鈿を散りばめた屏風、蒔絵、香炉の類もあり、見応えいっぱいの展覧会。
私みたいに禅の知識がなくても、日本美術の好きな人なら十分堪能できると思うので、ぜひ行ってみて下さい。
妙心寺にも行ってみたくなった。今度京都に行ったら寄ってみようかな。