千葉市美術館

改装していた千葉市美術館のリニューアル第一弾の展覧会。千葉市中央区役所の上階にあったが区役所が移転、建物全体が美術館になった。企画展示室は従来通り7,8階。常設展示室が5階になり、その他のフロアもワークショップ夜図書室など充実した施設になったよう。

今回の展覧会は8年前に同館で開催された「どうぶつ大行進」展をさらにパワーアップした内容。日本美術で描かれた、ありとあらゆる生き物が登場する。


森一鳳 《象図屏風》 江戸時代末期
いちばん大きいのはやはり象。


曽我蕭白《獅子虎図屏風》宝暦(1751〜64)期頃
日本画の虎の絵って、どれを見てもユーモラス。


小原 古邨 《木蓮に九官鳥》明治(1867-1912)末期
小さいものは子犬や猫、鳥、さらには虫まで。

とにかく質量ともに凄くて、どれも楽しい。館所蔵のものが多いので見たことがある絵がかなりあるが、何度見ても良い絵は素晴らしい。幅も広くて室町時代の水墨画から現代に近いものまで動物と名がつくものは虫から象までノンジャンル。日本画の世界ってほんとに生き物好きなんだな。西洋画でこれだけ集められないんでは。

くたくたになってたどり着いた最後の部屋に若冲や芳中らの名品がとどめを刺すように並んで圧巻。
図録ほしかったのになぜか制作なし。残念だ。

さらに常設展示もなかなか良かった。千葉市美、おすすめです。