6月6日(月) 東京都庭園美術館

http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/mori/index.html


梅雨の晴れ間の暑い日でしたが、友達と庭園美術館へ。
今回の展覧会、テーマは「森」。森を描いた風景画はもちろん、森と人間とのかかわり、あるいは森にひそむ生き物もしくは物の怪……。と言ったさまざまな切り口で、森にまつわる作品を展示する面白い試み。

西洋で人間と森と言って最初に取り上げられるテーマはアダムとイヴの楽園。デューラーの版画などで見ることができる。

その次はクロード・ロランなどが描いた理想的な楽園としての森。
このあたりまでは、森は主役ではなく、あくまで物語の背景。

そして19世紀になると風景画として森そのものが描かれるようになる。コローなどのバルビゾン派や、クールベなど。

カミーユ・コロー《サン-ニコラ-レ-ザラスの川辺》

さらに時代が下ると、アンリ・ルソーやゴーギャンが描いた幻想の森。

アンリ・ルソー《エデンの園のエヴァ》

そして20世紀には、エルンストやマグリットらの描く不思議な森へ。

ルネ・マグリット 《再開》

これらの他に、ガレの器や、ドレ、ラッカムらの絵本の挿絵(赤ずきんちゃんとか、ピーター・パンとか)、一口に森と言っても本当にさまざま。とても楽しい展覧会。

ギュスターヴ・ドレ  《赤ずきんちゃん(『ペローのおとぎばなし』より)》

日本では、森=山になってしまうが、ヨーロッパではもっと生活に身近な場として森が常に存在していた。それがよくわかる。
惜しむらくは、グッズ類が少ししかなかった。絵葉書もちょっとしかないし。この美術館、いつもそうなんだなあ。

展覧会の後は、近くのレストラン「テオドーラ」でランチ。
http://hwsa6.gyao.ne.jp/theodora/top.html
前菜のアンチョビのサラダだけでもボリュームたっぷり、メインは豚のソテー。とっても美味しかったです。