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江戸の琳派芸術展 [美術]

出光美術館
http://idemitsu-museum.or.jp/exhibition/present/
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尾形光琳と、光琳に私淑した酒井抱一とその弟子の鈴木其一の展覧会。

抱一は光琳に直接師事したわけではない。だが光琳の作品に傾倒し、光琳に憧れて光琳に倣った作品を描き続けた。

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風神雷神図屏風 酒井抱一
光琳、宗達が描いた風神雷神図を抱一も描いた。ほとんど同じだけど少しずつ違う。

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八ツ橋図屏風 酒井抱一
根津美術館所蔵の光琳の燕子花図屏風は、橋を描かず燕子花だけを一面に置く。光琳に比べると抱一の方がバックの金箔も控えめで、全体の色もややソフト。保存状態の関係かもしれないけど。光琳の方がシャープな印象。

抱一は今のところ多分日本の画家ではいちばん好きなんじゃないかな、と言うくらい好きなので、どの作品もどの作品も素敵でため息。抱一の絵は光琳や宗達の京琳派をさらに風通し良くして粋にしたような洗練を感じる。

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四季花木図屏風 鈴木其一
其一はなんとなくだが、光琳より宗達に親近感があったんじゃないかなあ、と思う絵が多い。師の抱一から受け継いだものをさらに写実よりもデザイン性の強い風にしていったように感じる。この屏風などは、全く違うんだけど、宗達の蔦の細道図を思い起こして観ていた。

個人的には、光琳と抱一の紅白梅図が並べて観られたのが最大のツボ。
屏風のような大きなものから掛け軸、扇面のような小品までどれも美しく、見応えのある展覧会。
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