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8月その他 [舞台]

もう9月に入ってしまって、書き切れなかった8月の観劇記録。

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8月11日(金)
音の会
国立劇場の歌舞伎音楽既成者研修発表会だが、目当ては最後の吉野山。梅乃さんの静と蔦之助さんの忠信。竹本だけの伴奏で、振りも見慣れたものと少し違ったような。

8月21日(月)
歌舞伎座納涼歌舞伎第三部
野田秀樹 作・演出
  野田版 桜の森の満開の下(さくらのもりのまんかいのした)

感想がまとまらず、書けなかった。
所々にぶっ込まれてる歌舞伎要素(勘九郎の毛振り(毛ないけど)とか、耳男と夜長姫が花道を走って入る時、二人の位置がくるっと変わって夜長姫が先に立つとこは曽根崎心中のパロだよなとか)がツボで、普通の歌舞伎公演で二人のこれらが見たいなあ。

勘九郎と猿弥の文字通り体を張った演技が凄い。特にほとんど出ずっぱりの兄。流され振り回され自分を見失う中での最後の覚醒。そして七之助は無邪気な童女のような笑みから鬼女の凄味まで、表情も声色も幅広く見せて圧倒的。二人に圧されてやや影の薄い染五郎は損したかも。

普段野田の芝居を見ないのでこれがどういう位置づけの演目なのかわからない。これを歌舞伎でやる意義も正直言ってわからない。題材的には歌舞伎向きなのかもしれないけど、それならもっと歌舞伎らしい演出というのもあっても良いのでは、と言う気もしないではない。でもそうしないのが野田流なんだろう。

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8月28日(月)
研の會

一、神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)

娘お舟:尾上右近
新田義峯:尾上松也
傾城うてな:市川蔦之助
下男六蔵:澤村國矢
渡し守頓兵衛:片岡市蔵

二、上 羽根の禿(はねのかむろ) 
        禿梅野:尾上右近
  下 供奴(ともやっこ)
        奴菊平:尾上右近

尾上右近の自主公演、三回目。
カテコで「悔しさ一杯」と言うとおり、三回目にしていちばん壁に当たってる感じはした。というか意外に難しい役であり踊りだったな、と見えた。特に踊り。技術は素晴らしい。でも大真面目にやられると見る方は楽しくない。とはいえ、真摯に取り組む姿は清々しい。来年も楽しみだ。

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8月31日(木)
松竹大歌舞伎 巡業西コース

猩々は梅花の酒売りが品があって綺麗。巡業とは言えこういう役で梅花さんを見られるのが嬉しい。猩々は松緑と橋之助。ゆったりとした動きが美しい松緑とキビキビした橋之助の対比が楽しい。

芝翫型の熊谷も回を重ねてすっかり自分のものにした様子。単に珍しい型だからやるではなく、自分に合った型になったのだろう。相変わらずの熱演型なのはおいといて。梅玉の義経がさすがに気品と貫禄で魅せた。
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