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天守物語 [舞台]

PRAY[>]?vol.4 × 篠井英介
超攻撃型“新派劇”「天守物語」
8月23日(金) 東京芸術劇場シアターウェスト

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歌舞伎でお馴染みの泉鏡花の「天守物語」を、女形篠井英介がPRAY[>]の演出家桂佑輔と組んでの上演。
舞台装置はほとんどなく、芝居の要となる獅子はなんだかスクラップを組み立てたような、それと言われなければわからない置物のよう。
狭い舞台を補うように、客席通路を役者が行き交う。
幕開き(と言っても幕はないが)わらわらと登場した人達が、本来なら芝居の後半で天守に押し寄せた侍が語る獅子のいわれをコロスのように語る。
が、その後はいたって通常の台本で、台詞も聞き慣れたとおり。

衣装はモダンだが篠井さんの富姫は富姫そのもので、高貴で妖しく強く、そして可愛い恋する女で、素晴らしかった。

林佑樹さんの亀姫も無垢な残酷さがあって魅せる。相変わらずお美しい。そして手つきとか所作がさすがに綺麗。
図書之助の安里勇哉さんは、はじめは篠井さん相手に格が違う感じがしてしまったが、むしろその違いが妖の富姫と俗の図書に見えてくる不思議さも感じた。

薄は長谷川稀世さんで貫禄とそこはかとしたユーモアも醸し出す。
その他のカンパニーもなかなか独特で強烈な存在感。

富姫や亀姫の衣装が素敵だった。
攻撃型と言っても普通と違うのは幕開きと幕切れくらいな感じ。最後の演出は反戦のメッセージを込めているのだろうが、いささか蛇足な感じもあった。
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