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美の競演 ー 静嘉堂の名宝展 [美術]

静嘉堂文庫美術館

五島美術館に行ったらせっかくなのでこちらへも。
こちらも所蔵品の中から名品を、色々なテーマやジャンルの共通点のあるものを並べて「競演」させて楽しむ趣向。
例えば、茶道具の天目茶碗を並べたり、中国と朝鮮の山水画、刀剣に、工芸品などなど、単品でももちろん見応えがあるが、組み合わせの妙も楽しい。

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重要文化財 春日本迹曼荼羅(かすがほんじゃくまんだら)鎌倉時代

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春日鹿曼荼羅 室町時代
春日信仰図にはなぜか美しいものが多いけど、この二つもそう。
修復された春日本迹曼荼羅は、上部に山々、下部に鳥居を配し、春日十神を並べる。背景の紺色に映える。
鹿曼荼羅はその名のとおりご神体の鹿が高貴で鹿の鞍から伸びる榊の中の鏡には十一面観音。上部には春日の山々。
どちらもうっとりするほど美しい。

屏風絵では探幽と抱一の波濤図を並べる。

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重要美術品 狩野探幽 波濤水禽図屏風(左隻) 江戸時代(17世紀)

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酒井抱一 波図屏風 江戸時代 (1815年頃)
いちばん好きだったのはこの二つの並び。どちらも波を描いているだけだが実に雄大。特に抱一のこういう絵は珍しいのでは。前に座ってずっと眺めていたい。
抱一はこの他絵手鑑集もあり、これは色紙大の紙に花鳥をはじめ様々な物を描いた見本帳でどれも楽しい。
工芸では柴田是真の重箱が圧倒的な技法で素晴らしかった。
他にも浮世絵もあり、幅広いジャンルの作品が雑多な印象でなく並ぶのも興味深かった。



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