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美ら島からの染と織 [美術]

松濤美術館
https://shoto-museum.jp/exhibitions/184okinawa/

琉球王国時代から沖縄に伝わる染織を紹介する展覧会。琉球の芸術の展覧会は以前にもあったが、染織に特化したものは珍しいのではないだろうか。

まず原材料が本土ではほとんど使われない芭蕉や苧麻(ちょま・別名カラムシ)と言った植物繊維。暑い風土に似合ったとても涼しげな布。
有名な紅型だけでなく、絣などの織り、刺繍など手の込んだ高度な技法を駆使した着物はどれもため息が出るほど美しい。

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《黄色地鳳凰蝙蝠宝尽青海立波文様紅型綾袷衣裳》(国宝) 18‒19 世紀
黄色地に中国由来の鳳凰文様の組み合せは、王族のみが使用できたそう。華麗で高貴な衣装。

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《苧麻浅地雲取に枝垂桜燕文様紅型衣裳》 19世紀 
苧麻の軽やかな生地に紅型の模様がとても美しい。

着物だけでなく、風呂敷のような布もあってそういうのもデザインが面白い。
また古いものばかりでなく、現代作家のものもあって困難ながら伝統が守られている。

苧麻も芭蕉もとても涼しげで、昨今の暑さなら本土でも着られそう、と思うが、生産方法の写真パネルを見るととても大変そうで、今も芸術品としては制作する人がいるようだがとても採算レベルにはないのだろう。もったいないけど、なんとか存続していきますように、と祈る気持ちになった。
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