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円山応挙から近代京都画壇へ [美術]

東京藝術大学美術館
https://okyokindai2019.exhibit.jp/

ちらし.jpg

江戸時代、それまでの狩野派や土佐派などとは別に新たに起こった円山派・四条派の流れを見る展覧会。
応挙からと言うので期待した割には応挙の作品が多くなかったのはちょっと残念。
ただ応挙一門が描いた大乗寺の襖絵が一挙に展示されているのが見どころの一つ。これの応挙の孔雀図は豪華な金箔に墨で松と孔雀が描かれて、色はないのに孔雀の羽の艶やかさが目に見えるよう。

応挙では他に「写生図鑑」も素晴らしい。写生の応挙と言う名にふさわしい、まさに生き写しの、しかしそれだけではない美しく愛らしい動物や植物。上手いなあ、応挙。

応挙の弟子たちも負けていない。奇才の画家に数えられる芦雪が数点あるのが嬉しい。コロコロ仔犬の愛らしいこと。
虎の画家岸駒の虎図のどこかとぼけた味わいも魅力的。時代が下って明治の岸竹堂の虎図になると、実物を見て描いたリアルさがある一方で、写実によって失われたものもあるように感じた。

美人画の松園も円山派の系譜に入るとは知らなかったが、応挙の美人画と比べると確かに雰囲気が似ていて驚いた。

江戸時代から昭和のはじめ、栖鳳あたりまでの京都画壇の流れが見られる貴重な展覧会。
前後期で展示替えあり。

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