SSブログ

マリアノ・フォルチュニ展 [美術]

三菱一号館美術館
https://mimt.jp/fortuny/
これまた知らなかったアーティスト。
マリアノ・フォルチュニ(1871-1949)スペインで生まれ、パリで育ち、ヴェネツィアに移住。早世した父も画家。親戚も芸術家が多い一家。
画家であり写真もやり、服飾デザイナー、さらに舞台芸術家としても活躍。生涯華やかな世界に生きた。
もっとも有名な作品は、「デルフォス」という名のドレス。
1.jpg
デルフォス 1910年代
美しい色に染めた絹地に細かいプリーツを施したドレスは女性をコルセットから解放し、さらに軽量で旅行などに持ち運ぶのにも適していた。

100年くらい前のデザインだけど、今着ても全然おかしくない。(ただし背が高くてスレンダーな方でないと無理ね)

デザイナーとしての知名度が高いが、画家の腕もなかなかのもの。本人は自分を画家と自認していたそう。その他に舞台芸術、写真も手がけ、まさにマルチな才能。

3.jpg
ワーグナーのオペラ『パルジファル』より《クンドリ》

服だけでなくファブリックのデザインもしていて、柄はウィリアム・モリスを思わせるようなのも。時代も近い。ただモリスが量産して低価格化を図ったのに対し、フォルチュルニはセレブ相手に手間暇かけた高価な品を作ったように見える。彼自身セレブな生まれでヴェネツィアの豪邸にアトリエと工房を構え、両親の芸術的なコレクションに囲まれて育った。

メスキータ展と同じ日に観たものだから、ほぼ生きた時代が同じ二人のあまりに違う境遇に色々感じることも多かった。
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:アート

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。