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驚異の超絶技巧展 [美術]

三井記念美術館
http://www.mitsui-museum.jp/exhibition/index.html

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3年前、明治の超絶技巧を集めた展覧会をやった三井記念だが、今回は明治だけでなく、現代のアーティストの作品も取り上げて、超絶技巧の継承にも目を向けた。

明治の方は、前回も並んだ作家が多い。七宝の並河靖之に濤川惣助、漆工の柴田是真。牙彫の安藤緑山。明珍の自在、陶器の宮川香山ももちろん。どれもあらためて観ても、どうやって作ったんだろう、と呆れるような凄い技術。

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並河靖之 蝶に花の丸唐草文花瓶
虫眼鏡が必要なくらいの細かい柄。これを、それも有線の七宝で。呆れてため息がでる。

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柴田是真 古墨型印籠
どう見たって墨でしょう、これ。ところが漆工なんだと言うから驚き。是真はこう言うだまし絵的な作品が得意でどれもしゃれていて楽しい。

現代作家も負けていない。現代なんだから、コンピューターとか使って作っちゃうのかな、と思ったがとんでもない。どれも気が遠くなるような手作業なのは明治と一緒。ただ使う材料などはやはり今風なのもあったけど。著作権もあると思うのでここには写真は上げませんが、三井の公式サイトをぜひ見てみて下さい。びっくりですよ。

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高橋賢悟 「origin as human」
これは撮影可能だったもの。生花を型取りしてアルミニウムで鋳造するのだという。それは細かい。気が遠くなりそう。

ただ、ふと思ったのは、明治の作品は多くが花瓶なり、香炉なり、そもそもは実用目的で作られていたが、現代のこう言う作品はいわばオブジェでほとんど使い道はない。そこになんとなく先行きの見えない感じがあり、そう「売れる」ものじゃないんじゃないのかな、と余計な心配をしてしまった。


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