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坂東玉三郎特別舞踊公演 [舞台]

10月3日(月) 日生劇場
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実は玉様苦手。って言うと大抵すっごく驚かれる。それも歌舞伎観ない人には特に。「なんで?あんな綺麗なのに?」
ええ、ハイ。その綺麗さが怖いんですわ、アタシ。
なんというか、この世のものとは思えないでしょ。
それであのお顔で義太夫狂言とかされてもね、現実感がないんです、私的に。

それが踊りとなると、まさに「この世のものでない」パワー炸裂なんですなあ。
いやもう、絶対玉様って人間じゃないよ。かぐや姫みたいにどこか他の世界から仮に今ここにいる生命体だよ。
と信じたくなる美しさなんです。

出し物は三つ。
一、傾城 吉原絵巻(けいせい よしわらえまき)
              
二、藤娘(ふじむすめ)
             
三、楊貴妃(ようきひ)
    方士  坂東 彌十郎
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傾城と楊貴妃は人間だけど、玉様がやると、いったん昇華して美の象徴として捉えられた姿。藤娘は藤の精だから人間じゃない。
美しさ、華麗さ、気品、艶やかさ、、、オーラが会場を満たしてる。参りました。

踊りとしては、藤娘以外の二つはどちらも踊りと言うより舞といった雰囲気で、ゆったりふわふわスローな動きなので、「道成寺」みたいな舞踊を期待していると肩透かし。現に楊貴妃では時々寝落ちしてしまったくらい。

観て楽しいのはやっぱり藤娘。藤の精とは言いながら、娘らしい生き生きとした様子もあり、酔った姿の色っぽさと可愛さも絶品。玉様の酔態って好きだわ。「助六」の揚巻なんて、花道の出でなんだかぷ~んとお酒の香りがしそうなくらい。実は秘かな願望で、「身替わり座禅」の旦那の方(右京)をやらないかな~、と思っている。勘三郎の奥方玉の井なんかでやったら絶対面白そうなのに。平成中村座でやらないかね。

全部やっても2時間くらい、休憩を除けば実質1時間超の上演時間だが、玉様の魅力は十分堪能。
しかし、ちゃんとした歌舞伎の舞台はもう見せてくれないんだろうか。
タグ:玉三郎
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