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「ピカソとクレーの生きた時代」展 [美術]

3月9日
Bunkamura ザ・ミュージアム
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/09_k20/index.html

デュッセルドルフにあるノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館が所蔵する、ピカソとクレーを中心に、ほぼ彼らと同時代の画家の20世紀前半の絵を集めた展覧会。

ピカソは好き?と訊かれたら、正直言って「あんまり…。」と答えるだろう。まあ、ピカソと一言に言っても、ご存知の通り年代によって画風がコロコロ変化した人で、若い頃の写実性のある「青の時代」「バラ色の時代」なんかの絵はやはり美しいと思うし、後年になっても子供の絵や道化師の絵なんかは割と好き。そういった中で、この展覧会で取り上げられているのは、キュビズムに取り組み始めた時代で、私なんかにはいちばん訳のわからない絵が並んでいて、解説を読んでも「ほんまかいな」と思うような感じではある(笑)。なので、ピカソのコーナーはすっかり諦めて、いつものように「ふ~ん」と流し見てしまった。
ピカソ「鏡の前の女」.jpgピカソ「鏡の前の女」

対して、クレーはどうかと言えば、こちらもまるっきり抽象的ではあるけれど、クレーの絵にはちょっとしたユーモアや明るさ、一見したところ可愛いとさえ思えるものもあって、わからないけど心惹かれるものがある。少なくとも色使いが、同時代のエコール・ド・パリなどの他の画家に比べて断然明るいのだもの。どうも私は、画面が黒っぽい絵は嫌いらしい。
クレー「宝物」.jpgクレー「宝物」
今回の展示作の中で、「私のこの一点」はこれ。さりげなく月や星が光っていて、真ん中あたりには何故か逆さまのハートも。文句なしに可愛い~、とただそれだけの理由ですが。

他の画家では、最初のマティスの絵が激しい色彩の狂乱といった様子が目を引くが、他はやはり時代的に画面の暗い絵が多いのが特徴。エルンストとかスーチンとかね。シャガールもあったけど、あんまり明るい絵じゃなかったなあ。カンディンスキーが見られたのはうれしかったけど。

個人的には、クレーがたくさんあったから良かったな、と言う展覧会。この時代の絵が苦手な人にはあんまりお勧めしません。

美術館を出た後は、新宿に回ってタワーレコードに寄り、ブーレーズのバルトークと、エラ・フィッツジェラルドのライヴを購入。我ながら変な組み合わせ。

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