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ミレイ展 [美術]

9月29日
Bunkamuraザ・ミュージアム
http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/08_jemillais/index.html
IMG2.JPG
19世紀中頃、「ラファエル前派」として活躍したジョン・エヴァレット・ミレイの展覧会。
過去に「ラファエル前派展」は何度かあったような気がするが、ミレイだけのは珍しいかも。

若い頃は、ラファエル前派は好きだった。綺麗で、ストーリーがあって。でもいつ頃からか、あまり興味がなくなってしまった。何となく、あの、絵の中に全部描かれてる、と言うのがつまらなく思えちゃったのね。
このミレイも、幼いときから天才で、本当に写真のように巧くて、モデルの子供は愛らしく、また女性は美しく、衣装は華やか。変な言い方だが、「絵のように美しい」というのがピッタリくるような絵が揃う。

でも、どれも、余韻とか余白とかが感じられないの。絵を見れば全部説明してあるでしょ、と言う感じで。
例えば日本の浮世絵のような、あえて描かない潔さとは全く逆。
もちろん、読み解くための約束事を知らないとわけがわからないものもあるけれど、そういうものもわからなければわからないなりに、まあ綺麗ね、と見ていられる。
言い換えれば、見ていて、「なんで?どうして?」と疑問に思ったり、こちらが勝手に想像したりする余地がない気がする。

つべこべ言ってしまったけれど、絵はどれもほんとに綺麗なんです。
有名な「オフィーリア」なんて、テイトギャラリーの至宝だろうによく貸し出したな、って思うくらい、本当に隅々まで丁寧に描かれていて、妖しい魅力が溢れているし。
子供の絵は、自分の子をモデルにしたものが多いようで、必然的にとても親密な雰囲気が微笑ましい。
若くして成功して、ほとんど経済的な苦労をしていない人らしく、変に暗い絵がないのも特徴の一つかも。
ともかく、目の保養にはなる展覧会。
タグ:ミレイ
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