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伴大納言絵巻展 [美術]

出光美術館。
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/exhibition/present/index.html
こちらも国立劇場と同じく開館40周年記念だそうで。40年前ってそんな文化的にエポックメーキングな年だったんでしょうかね?

開館時間直後に会場に到着。チケット売場やロビーにはあまり人気が無く、ラッキーと思ったのに、展示室に入ると長蛇の列が既に出来ていてびっくり。
結局展示室に入ってから作品の前に行くまでに30分近く待たされてしまった。
と言うのも普通の美術館と違って、陳列ケースの前にロープがひいてあって、一人ずつしか進めない仕組みになっている。「お急ぎの方はロープの後ろからご覧下さい」と案内していたが、今回の絵巻のような細かい作品では、後ろからではとても見えないので、ほとんどの人がじっと順番を待っていたというわけ。う~ん、親切なんだか不親切なんだか、ちょっと微妙な感じ。

この国宝「伴大納言絵巻」というのは源氏物語絵巻などと並ぶ、絵巻物の代表作だとか。今回の展示では上中下三巻揃って展示、その上最新の研究で浮かび上がった発見もパネルなどで表示されている。
詞書も現代語訳で表示があり、またストーリーの要となる場面はその説明と共に拡大写真のパネルが並んで置かれていて、とてもわかりやすくなっていた。

物語は、「応天門の変」という史実を脚色したもので、「源氏物語」などに比べると華やかさはないが、庶民から帝まであらゆる階層の人物が描かれ、その一人ひとりの表情や衣服がしっかり描き分けられて素晴らしい。特に顔の表情の豊かさは感嘆に値するもので、唐突だが現代の日本の漫画のルーツはこの辺にあるのかも、などと思ってしまった。

また会場の別室では、絵の中の人物の何体かを等身大に引き延ばしたパネルを展示してあり、なんだか登場人物が生きて話しかけてくるようで面白い。

正直言って展示数は少ないのだが、見応えはあった。ただこの展覧会、期間によって展示替え(実物と複製の)があるので、これから行かれる方は要注意。




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